福島名峰登頂プロジェクト「PEAK Project」。

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額取山縦走。縦走の恐怖を思い知る。

6月8日、天気予報は雨のち曇り。
19時からの営業を考えるとそろそろ行ける山も限られてまいりました。
近場の山は大体終わっているか、低山過ぎて適山期が夏を外しているかどちらかです。
先日の赤面山の経験から猪苗代湖周辺を2016シーズンは攻めてみよう、そう思ったところ手頃に目に留まった山。
額取山。
郡山市に在し正直6月に行くには暑い、標高1008mの山です。

早朝のみ雨だったようでのちは曇りの予想。
景色は諦めて体力度危険度共に1、でしたので気軽に参りました。

今回新たに取扱いの始まったオスプレイのストラトス26Lを試してみる事にしました。

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やはり使ってみないと各社の良さは分からない。
ドイターフューチュラと同価格帯、同等性能の商品です。
駐車場には10台ほど停められるでしょうか。

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トイレもありますが水は出ないし紙は無いしで下のコンビニで済ませておくと良いと思います。
案の定、濃いガスが一面を覆い景色の期待は絶望的かな。。。
マクロで雨露を携えた花たちを激写しまくりましょう。

とにかくここは花の種類が多かったです。
接写レンズを持って行くと楽しめるかもしません。

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水滴に映し出される山並みが美しい。

比較的登りやすい温度と湿度。
相変わらず短い眠りで体調がイマイチなのが心配です、地図でみると短いルート。
短期決戦で終わらせましょう。

さて、30分も歩くとある事に気が付いてしまいました。

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ガレ岩、土。
だらだらとした登りと下りが繰り返され標高1000m付近からほとんど変化がないです。
これが縦走か。。。
適山期で天候、風速と装備がマッチしていれば快適で楽しいのでしょうが。

気軽に挑んだわたくし、はい。
久々に効きました。
最近ドキドキが薄れておりましたPEAKプロジェクト。

みなさんお待ちかねの危険体験キタよ~!(=゚ω゚)ノ
まず地図がかなり短く見えたのですが良く縮尺を見ると1cm=1000mの超引きの尺度になっておりました。
行く前は気が付かないというアホ加減。
そして山が3個、往復で6度のPEAKを踏む事になるというデンジャーぶり。
そして天気が曇りとくってかかり水は1Lしか持って行かず。
食べ物に至っては下山後で良いかと無し。
当然往復7kmクラス、常にアップダウンを繰り返すエスケープ不能のこの山。
なんか話が違うぞ。。。となってきましたよ。。。
一つ目のPEAKを踏んだ時はまだダメージ感は無しでした。
黒岩山。ただここに至るまでも小中のアップダウンが繰り返し行われています。

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大きく下って大きく登る標識辺りで。

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「あれ、装備間違ってね?」
まあ来てしまったので進むわけですが。

最悪の展開。

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なんだか晴れてきましたよ。。。

雨の後、高温多湿。
1000mしかないのに樹林帯では無いところが多くあり直射日光がガンガンと当たります。
帽子もあなどっていたのかクールマックスではなくおしゃれHAT。

しかし写真は綺麗ですね。
雨上がりの露がキラキラとそれはもう。

この山はどちらかというと強風が有名みたいなようで、風の強い日に冷えてしまう人が多いとすれ違った何人かに聞きました。
意外と人がいた。
この事が事なきを得た要因の一つとなったのは間違いございません。

ドウダンツツジ、ヤマツツジ。

30分くらいで超快晴。
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遠くに見える額取山の山頂。
その前に立ちはだかるそれぞれの山のPEAK。

手前の山と信じたい、いえ、奥の山です。はい、知ってますよ。

なんてこったい。

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山頂手前、距離1.7kmのところで思いっきり晴れてしまった。
明らかに水不足、カロリー不足。
持ってたカロリー中心のゼリーは2つ。
山頂で1つ使うとして、帰りの体力を残しておかなければ。

遠い2つ先の山頂。

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嫌な事ばかりではない、ツヅジの群生が山頂でお出迎えしてくれます。
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勾配を登り山頂到着。
ここまで山頂の達成感が無い山は初めてでした。
ぜーんぜん感動無し。
そんなことより高度の変わらない照り続ける直射日光に耐えながら、どうやって帰路を乗り切ろうか。
カロリーだけでは足にきてなんだかダメだ。。。

大きな収穫でしたがパワージェルのようなカロリーとナトリウムがうまくとれるものとカロリーだけがとれるジェルとでは根本的に違います。
ナトリウム不足による足痙攣。
塩分は必要。液体ではない食べ物も元気がでます。
ない物ねだりしてもしょうがない。

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私は青く丸い景色もうつろに、休まずに帰路につく選択をとりました。
午後になるほど暑くなり危ない。

少しばかりの人が居たのが精神的にかなり支えになりました。
最悪動けなくなってももしかしたら発見してもらえるかな。。。

帰路。
もう「下山」という言葉は使えません。
この山は高度が変わらない、縦走がほとんどの山なのですから。

下山、いや、帰路開始。
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確かに水場はあるし健康的な人間ならそれほど苦にならない道でしょう。
しかし樹林帯がないスポットが多い適山期を外している快晴である事。
アップダウンがあり逃げがきかない事。
睡眠時間が短い事による体調不良。
これは登山道の安全度うんぬんの問題ではありません。
危険度は絶対、2!
体力度はかなり短い睡眠時間だった事を考慮し1なような2なような。。。
季節天候によるところが大きい、という表記が必要な山でしょう。
強風の10月とかも冷えてヤバそう。

水の補給は出来ましたが勉強だと思いハイドレーションに残る300ml程度の水で帰路を一気に行く事に決定。
水場がない山を想定する余力はまだあるようです。
さて、精神力の勝負になってきましたよ。

樹林帯に差し掛かるまでは明らかにオーバーペースでした。


とにかくこの直射日光と無風状態による熱中症気味の体調をどうにかせねば。

樹林帯の2つ目のPEAKを登る途中で足が止まってしまいました。
とりあえず熱中症特有の吐き気とめまい、足の痙攣ををなんとかせねば。
という事で木陰の道の真ん中でドーンとダウン。
3分くらい休んだけど回復の兆しが無い、というか口にする物がないので当たり前ですね。
息を整えたらなるべくすり足で2つ目のPEAKを目指します。
もう後、2つPEAKがある。
それも結構長くて急だ。

夏の縦走の恐怖。

安達太良山の下りの縦走とは根本的に違う、エンドレスに続くかのような登りと下り。
ハイドレーションの水が底を付きかけている事が手に取るように分かります。

マジでヤバい。

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根性で2つ目のPEAKまでたどり着いた!
ここで気合いを入れ直し!なんとなる気がしてきた!

ここまで来れば大半は下りだった!はず?
もう記憶も混濁気味です。

遠くに見える猪苗代湖。
景色も風も無いところをずっとアップダウンを強いられていた事を考えるとかなり希望が湧いてきました。
しかし実際は急な登りと下りのミックスがまだまだ続く。

あー、ヤバい。

日陰が無い。
日陰までダッシュ。

あ、水がもうほとんどない。食べ物は全然ない。

2度目のダウンかと思いすり足で最後のPEAKに向かう山を目指したその時。
一人のカメラマンさんが雨上がりの花の写真を撮りに来ていたのです。
なんという事でしょう。

人が居る。

何かを恵んでもらうわけでも、背負ってもらえるわけでもない。
少し話すと孤独な闘いが時間を共有する仲間と共に過ごしているかのような錯覚に落ちました。
ソロと2人以上。

これだけは分かった。

ソロで精神的に追い込まれるとかなり危険です。2人なら励まし合える、助け合える。
だからこそこのプロジェクトはソロでなければならない。
そうも強く感じました。

2人以上で行ったら飯豊も燧ケ岳も三本槍も。
精神的にかなり!
イージーになる。

彼とは1分ほどカメラ談義を話しただけだったが最後にお願いした。
「一言、頑張れって言ってもらってもいいですか?」

「っっガンバレ――!!」

なんやこのおっちゃん(*´Д`)

全力の頑張れだ、想像以上だ。
うおおおおお。。。なんだこの力は。

湧き上がる闘志。

死んでも死なねーーーー!!!(わけがわからなくなっている)

うぉぉぉおおおお。

一気に下山。

とにかくその一言からは無敵感があった。
最期のPEAKはなんなく踏めた。

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猪苗代湖と会津の町、ほのかにそよぐ風が体に染みる。
終わった。。。

この気持ちの復活感はなんだ?

とどのつまり、私はまだまだ体力的には行けた。
しかし精神的に敗北してしまっていたんだ。
心が、弱い。
ガイドブックを信じる痛手を何度味わってきたのか。。。
ほんとーに、体力度1の幅が広すぎる。
学習が無い。
そう、これはアップダウンの繰り返しに対する苦手感。
根本的な登山力不足。
やってきた事を自信や力に変えられない、ソロへの心構えの低さ。

山のトレーニングを開始せねば。
そう、重く苦しく、アップダウンだけをひたすら繰り返す。
燃え尽きるまで歩くトレーニング、そしてその自信。
今必要なものは新しいザックでも靴でもなく。
体と心の改革である。
雨でも雷でも雪でも。

毎週山に行く。もうこれしかない。
決意した瞬間でした。
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オスプレイのストラトス、ドイターフューチュラの違いはあまりないと思います。
ルックスの好み、収納力と軽さの違い、腰ベルトの安定感の違い。
好き嫌いがありどちらが良いとは言い切れませんが私の好みはドイターかもしれません。
実際重くても軽く感じる事が大事だと思います。
明らかにオスプレイの方が収納力や使い勝手、軽さの点では上だと思います。
どちらも良いザック。

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下山するとすっかりスタート地点は晴れていた。
山頂で雄たけぶのがすっかり定着しておりましたが完全下山後に叫んだのはこれが初めてでした。
適山期に気を付けよう。
もっと死を身近に感じよう。
根本的に心を入れ替えたのはこの山からかもしれません。

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by mspeak | 2016-08-11 21:55 | 額取山

福島の名峰を全くの初心者がレポート。


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